11/5
今日は山形です。
西村山郡の朝日町ワインさんを初めて訪問しました。
営業責任者の池田秀和さんと、
醸造責任者の鈴木智晃さんが出迎えてくださいました。
お二人は、同期入社の38歳。
営業の池田さんも最近まで、鈴木さんと一緒に醸造部門を担当していたそうです。
若い二人のリーダーですね。
今年はブドウの収穫が遅く、ちょうど今がマスカットベリーAの仕込みの真っ最中。
契約農家さんから、ベリーAがどんどん到着します。
そんな忙しい中に、押しかけ訪問。ああ、すみません。
これぜーんぶ、今日到着したベリーA。
朝日町のベリーAは、色濃く、どれも小粒。メルローみたいなベリーAです。
びっくりぽんです。
ブドウは、たった一本だけのベルトコンベア・ラインを使って、一房一房をチェックしながら除梗機に送り込んでいます。なんと丁寧な仕込みなんでしょう。
今年はベリーA だけで120トンを仕込む予定だそうです。トータルでは、300トンの仕込み。
それを鈴木さんも入れて、たった3人のスタッフで行うとのこと。
ひえー。そりゃ、たいへんだ。
どうやら、鈴木さん、ここ最近は満足に寝てないらしい。
ああ、そんな中、急に押しかけてしまって本当にすみまぜん。
朝日町ワインの創業は、昭和19年にさかのぼるそうです。
現在の第3セクター方式のワイナリーとして運営を開始したのが1975年だそうです。いわゆる町営ワイナリーとしては、本当の老舗ですね。
仕込むブドウは、すべて山形県産。そのうちの約7割は、地元朝日町さんのブドウだそうです。
セラーを案内いただきます。
さっきタンクに入れたばかりのベリーA。
貯酒庫で、樽熟成中の2014年の遅摘マスカットベリーAを試飲。
すばらしく美味しいです。すごーく、すごーく美味しいです。
マスカットベリーAにありがちな、赤いキャンディー香は皆無です。
ラングドックで樽から飲んだグルナッシュによく似ています。
タンニンが穏やかで、きめ細やかなテキストと、フルーツ感がたっぷり。
うーん、おしいい。いや、素晴らしい。
同行いただいたヨークベニマル・山形ゾーンの八木SVも真剣にテイスティング。
ワタシ「どうして朝日町のベリーAは、あんなに小粒で、しかもキャンディー香がでないんですか?」
鈴木さん 「さあ、わかりません。普通にやっていると、こうなるんです。土地と気候でしょうか?」
なるほど、テロワールなんですね。うーん。
ご存じの人も多いと思いますが、朝日町ワインは、ベリーAから仕込んだロゼが有名。
ワインコンクールで何度も金賞を受賞しています。
しかし、最近は圧倒的に赤ワインの仕込み増えて、いま鈴木さんも池田さんも高品質な赤ワインを造ることが一番の目標とのことです。
樽だし椎の後は、セラーの前に広がる自社葡萄園を見学します。
遠くの山並みの紅葉が見事です。
1ヘクタール弱の畑に、シャルドネ、カベルネソーヴィニヨンとツヴァイゲルトを栽培しています。
良く管理されたブドウ畑です。実に美しい。
枝に残っていたカベルネソーヴィニヨン。これも小粒ですね。
まるでメドックのカベルネか、ピノノワールのような実の大きさ。
しかもあまーい。今年の仕込みでも糖度は22度を超えていたそうです。
本当にびっくりぽんです。
池田さん、鈴木さん、寝る間もないほど、お忙しいところに押しかけてしまい重ねてすみませんでした。
でも、ワタシとしては、この時期ならではの貴重な貴重な体験をさせていただきました。
若い力がみなぎる朝日町ワインの、今後の発展がますます楽しみです。
本当にありがとうございました。
今日の泊まりは山形市内。
長年お世話になっている山形のイタリアン“イルブル”のオーナー、山下ご夫妻とヨークベニマル八木SVと連れ立って、山形郷土料理“おしょうしな総本店”で懇親会。
こちら、山形の地酒と地ワインが圧巻の品ぞろえ。特にワインは、県内全12ワイナリーがオン・リストされています。
そんなお店ですが私たちはこちらのワインリストにはない、朝日町ワインのトップキュヴェ、マイスターセレクションのシャルドネ2013年とバレルセレクション赤2013年をお持込み。
いや、マイスターセレクション恐るべし。間違いなくシャルドネもバレルセレクションも、すでに日本ワインのトップレベルの域に達していると思います。
ここのお料理もデラうまです。
このサラダに山盛りの葉っぱ、なんとベニバナの葉だそうです。
ベニバナの葉っぱって食べられるんですね。グリーンリーフを肉厚にした感じ。シャキシャキしていてとてもおいしかったです。
庄内・日本海の海の幸、熟成地鶏の炭火焼き、何を食べても美味しいです。
お店のワインリストから選んだ酒井ワイナリー・バーダップも美味しかった。
いやいや山形、素晴らしい、超おいしい。
皆さん、ありがとうございましたっ!