10/15
先週飲んだココファームのワインがどうしても気になって
本日思い切って足利のワイナリーを訪問しました。
抜けるような青空の下、驚くほどの急斜面に葡萄園がひろがります。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ワイナリーはこじんまりとしていますが、とてもお洒落。
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テラスレストランではワインを飲みながら食事ができます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
醸造家のブルース・ガットラヴさんと初対面。
なんか感じるものがあります。 |
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じゃ、 まずは歓迎のシャンパーニュということでご自慢のNOVOを賞味。 ココファームで造っているのですから正確にはシャンパーニュ ではありませんが、これは本当に高品質なもの。 ルミアージュ(動瓶)とかまできちんと手作業でやってるとのこと。 沖縄サミットのときに各国首脳に供されたそうです。 |
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醸造責任者の木口さん(右)とヴィンヤードマスターの曽我さん(左)は
雰囲気が似ています。 なんか兄弟みたいです。 ふたりともすごいワインおたく系醸造家、つられてワタシもおたく系モード。 ワイン談義に花が咲きました。 すごく真面目に実直にワイン造りに取り組んでいる姿勢がビリビリと伝わってきます。 |
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話がはずんで時間があっという間にすぎて、 とりあえずランチをご馳走になりました。 |
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テラスでワイン畑を眺めながら食べるパスタは格別。
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白ワインはスタンダードな足利呱呱和飲。(1200円) 甲州種で仕込むフルーティーな辛口。おいしいです。 赤ワイン1本目は先週1999年を飲んで感動した第一楽章のまだ未発売の2000年。 (4800円) マスカットベリーA種とブラッククイーンという日本在来品種にこだわった赤ワイン。 2000年はより洗練されたスタイル。いいぞ! 赤ワイン2本目はなんと「リョウモウネ・コンチ」(*1)の1996年。(非売品) マスカットベリーAで初めて高級ワインを目指して試作した最初のヴィンテージ。 もちろんジョークで造ったラベルだそうですが、過去にワイナリーを訪れた 某有名業界関係者(日本人)に酷く叱られたそうで、一回だけで止めたそうです。 いやですね、シャレのわからないおじさんは。 これ、ラベルは冗談でも中身はビックリ優れもの。 6年たっても全くフルーティーさが 失われていません。独特の香気があがります。世界のどこにもないオリジナリティー溢 れるワインです。 エージングの可能性をもってます。これは凄いです。 |
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食事の途中で契約農家からブドウが届きました。これを人海戦術でおろします。
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このワイナリーを経営するのは「こころみ学園」という知的ハンデキャップをもつ人たちの施設です。 知恵遅れと呼ばれる人たちがここでは農園の下草狩り、石運び、カラス追い、袋がけといった根気の 要る地味な作業を黙々とこなす寡黙な農夫として活躍しているのです。 10tトラックに満載のブドウがあっという間に整然と荷卸完了、驚きました。 |
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さて昼食の後ブドウ園を案内してもらいました。 まずはクルマで葡萄園の最上部に登ります。 このブドウ園平均斜度で35度以上、最上部に至っては43度 の急斜面。てっぺんから下を覗くと恐怖を感じるほどです。 |
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南西向きの斜面は太陽の光をたっぷりと受け止め、また水捌けもよく とても良いブドウが育つのですが、まともに立っていられないような 急斜面での作業ですので、ここではどんな栽培・収穫用の機械も受け入れません。 ここでは施設の農夫達の力がなければとてもブドウの世話はできない そうです。 急斜面では完熟したマスカットベリーが、一房ずつ丁寧にビニールシ ートで守られています。 |
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樹性が強すぎてブドウが痛んでしまうのを防ぐため、このブドウ畑ではちょうどしだれ柳のように枝を垂らす珍しい剪定法をとっていますが、これだとブドウが上から丸見えになってしまうのでカラスに狙われてしまうのだそうです。それで多くの農夫達が総出で朝から晩まで交代で缶からを叩きながらブドウ畑を見張り、また全てのブドウ一房ごとビニール掛けを行います。本当に気の遠くなるような作業ですね。 それはともかく、ここからの眺めは本当に素晴らしい。空気の澄んだ日には富士山が見えるそうです。 見れば見るほど、とにかくブドウ畑は極めて徹底的に丁寧に管理されています。 |
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除草剤や化学肥料は使わすに、土中の微生物を生かし、手作業で下草を狩り、肥料もワイン醸造で出たオリやブドウかすを担いで農夫達が斜面をる過酷な重労働。 それやこれや、ブドウ畑を語る曽我さんは情熱にあふれています。 彼の実家は長野県の小布施酒造。 お兄さんも実家でワイン造りをしているそうです。 巨峰で優れたワインを造る信州ワインさんですね。 彼は 「足利は長野よりもずうっとブドウ造りが難しい。 なんでこんな過酷な条件のところでと思うこともしばしばです。」 と笑います。 |
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さて時間がなくなってきました。駆け足でワイナリーの醸造場を見学 します。 最新式のステンレス製発酵タンクがぎっしりと並びます。 |
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ワインの熟成庫は
岩山を彫って 作ったそうです。 |
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ブルースさんと一緒に樽発酵中のワインを試飲します。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シャルドネの発酵にはフレンチオークの新樽も使っていました。 この熟成庫にはブルースライヴラリーと呼ばれる世界中の ワインのストックがあり日夜勉強(?)に励んでいるそうです。 「私たちはおそらく、日本のワイナリーで多分一番たくさんの種類(量)のワインを飲んでいるではないか?」 と笑います。 ここでは通常生産するの製品用の品種のほかにも試験的にいろいろなブドウが植えられています。 サンジョベーゼ、テンプラニーニョ、タナ、ピノグリといった 欧州品種から小公子という謎の日本品種。 ノートンというアメリカ品種は既に商品化が進んでいるそうです。 |
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訪問前に私の中にあった 「障害のある施設の人が働くワイナリー」という先入観が間違っていることを知りました。 ここは素晴らしくプロフェッショナルなワイナリーでした。 日本のワインの限りない可能性に挑むワイナリーでした。 ここが日本であることを忘れるような素晴らしい葡萄園と情熱あふれるワインメーカー達。 そして日々の労働を提供する寡黙(?)な農夫達の限りないパワー。 醸造家ブルース・ガットラヴが6ヶ月の予定でコンサルタントに訪れたこのワイナリーに 携わりもう10年以上になった理由が少し理解できたような気がします。 ワイナリーのあちこちで農夫達とすれ違います。 奇声を上げたりする人や、道ばたに寝そべっている人もいます。 ブドウをつまみ食いするカラス番の人もいます。 「ブドウを食べたらダメですよ」 と叱られても 「僕じゃないよ。トリが食べたんだよ。」 と平気な顔をしてします。 そんな場面に何の違和感も感じさせない不思議なおおらかなパワーと空気がここにはあります。 ボクもたくさんの農夫たちに声を掛けられました。 多くの人に聞かれました。Q:農夫「お坊さんですか?」 ..A:ボク「違います。」 多くの人に聞かれました。Q:農夫「どうして髪の毛がないのですか?」 ..A:ボク「ハゲだからです。」(笑) 多くの人に聞かれました。Q:農夫「ピカピカですね。」 ..A:ボク「ほっといてください。」(涙) そんなこんなで まもなくカーヴドリラックスの店頭にココファームの素晴らしいワインが並ぶ予定です。 |
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大魔王の補足2
カーヴドリラックスと北関東のほろ酔い(ホドヨイ)関係
小山田店長 栃木県黒磯市出身
堀辺マネージャー 茨城県日立市出身
内藤社長 母親ヨシ子が群馬県前橋市出身
(子供の頃赤城山によくいきました。実家は大渡橋の近くです。)
小山田店長のアパートに電話掛けると出てくる謎の女性
おそらく群馬県出身(高崎市?)