5/21 本日長編。
メルシャンさんのご招待で朝早くから勝沼ワイナリーへ。
ワイン資料館で鈴木社長以下偉い人総出のお出迎えです。
シャトーメルシャンのリニューアル、新シリーズの発表会です。 5/14のペログビ日記で飲んだ謎のワインって実は新シャトーメルシャンだったのです。鈴木社長のご挨拶。
早速スタンダードの「J-fine」の赤と白の試飲です。白は福島県と長野県産のシャルドネ75%と山梨県の甲州25%のブレンド。樽熟は3割程度との事。繊細な味わいの中にたっぷりとした果実味があります。おいしいです。赤は長野産のメルロー75%にマスカットベリーA25%のブレンド。マスカットベリーAって日本で交配された我国独自の品種です。これもしっかりとしたタンニンとボディをもつバランスの良いものです。国産ブドウを100%使ったワインで1500円の希望小売価格は極めて納得です。みなさんも知ってるかもしれませんが日本でいう国産ワインには、バルクで輸入された外国産のワインが結構ブレンドされているんです。ワイン1本つくるのにブドウは約1Kg必要です。ブドウ1Kgがいくらするか考えると、1500円くらいの売値で外国に負けない高級ワインつくるのってすごーく大変なことなのです。でも、今回のシャトーメルシャンは評価に値する品質を実現しています。これって結構すごいこと。日本のワインもようやくここまで来たかという感慨深いものがあります。
ま、メルシャンは私の古巣で、昔の同期( チーフワインメーカーの味村氏)
やら先輩( 左 ワイナリー長の上野さん、右 専務の清水さん)、同僚たちが今や中心となって造ってると言う事もあり、ちょっと思い入れ過剰かもしれませんが...。でも、ここに至るまでの連中の歩んできた苦難の道や裏事情をしっているだけにやっぱり感情移入してしまいますね。
会場をセラーに移しての試飲では樽出しの新酒やら瓶熟中の未発表の高級ワインをテースティング。
1、シャトーメルシャン 甲州シュールリー2001
2、シャトーメルシャン メルロー ロゼ 2001
3、シャトーメルシャン 長野シャルドネ 2000
4、シャトーメルシャン 長野メルロー 1999
5、シャトーメルシャン 桔梗が原メルロー 1999
6、シャトーメルシャン 城の平カベルネソーヴィニヨン 1999
7、シャトーメルシャン 新鶴シャルドネ 2001 樽だし
8、シャトーメルシャン 北信シャルドネ 2001 樽だし
9、シャトーメルシャン 甲州小樽仕込み 2001 樽だし
10、シャトーメルシャン 桔梗が原メルロー 1999 樽だし
11、シャトーメルシャン 桔梗が原メルロー 2001 樽だし
12、シャトーメルシャン 城の平カベルネソーヴィニヨン 2001 樽だし
13、シャトーメルシャン 桔梗が原メルロー バレルセレクション2000 樽だし
14、シャトーメルシャン 甲州鳥居平 1999
蒼々たるリストですね。吐き出すのがもったいなくて全部飲んでたら結構いい気分になってきました。特に印象的だったのは未発売の福島県新鶴村産のシャルドネ。とても厚味のある力強い味わい。対する看板の北信シャルドネは非常にエレガント。面白い比較です。桔梗が原メルロー
バレルセレクション2000 は4樽のみの限定品。これ超すごーく良かったです。まるで1998のペトリュスみたいななめらかさと甘味がたっぷり。同期のチーフワインメーカー(昔は製造課長っていったんですが)の味村に全部買いたいといったら、ダメって断られました。そりゃ、そうでしょう。でも、是非何ケースかは欲しいなあ。
再び資料館に会場を移して、今度は桔梗が原メルローの比較試飲&ワインメーカーのトークセッションです。壇上で緊張の面持ちの元先輩・同僚。いや、よかったです。普段比較的無口な彼等がワインのこととなるとよく喋ること、喋ること。
とっても勉強になりました。1985、1992、1997、1998と試飲しました。1985年はメルシャンとして初めて国際コンクールで金賞をとった記念のワイン。私にとっても、今から15年前にここで合宿社員研修を受けたときに恐る恐る試飲した記憶がはっきりとよみがえりました。あれから15年かあ。で、きれいな熟成です。果実味もたっぷり。まさに熟成のピークといった感じです。1992、1997
は力強い濃い抽出なのに対して1998は丸く、甘く、繊細なスタイル。今後のメルシャンの目指すスタイルは1998のようなものとのことでした。私の個人的な好みも1998のスタイルでした。
さて会場を移して昼食です。ブドウ畑の見渡せる風というキリスト教の教会のようなお洒落なレストラン。 ここでの目玉は1996の桔梗が原メルロー トリプルマグナムと1973の甲州鳥居平。うーん、貴重なワインですね。すごーくおいしかったです。メインのローストビーフもとっても美味しかったです。すっかり堪能いたしました。
で、家に帰って。
1本目
シャトーメルシャン J-fine 2000 希望小売価格 1500円 帰りのバスの中で失敬したもの。
これ、ほんとうにおいしいんです。国産100%の白ワインで1500円以下で売れるなら、かなりおすすめです。輸入ワインの同価格帯のものと比べても見劣りしません。すっきりとした果実味、ミネラル感、アフターの心地よさ。
大魔女様も「結構おいしいじゃん!」と高い評価をくださいました。いいぞ!
2本目
シャトーメルシャン アニバーサリー 1997 価格不明
ワイナリーでおみやげにもらった赤ワイン。何気にあけてびっくりです。力強くあがる香り、ゆったりとした果実味、キメの細やかなブドウがたっぷりと詰まった、それでいてなめらかな口当たり。これ超高いワインの味わいではありませんか!
ボルドーの上位のグランクリュを思わせます。えっと思って裏ラベルを見てみると「城の平カベルネソーヴィニヨンと桔梗が原メルローのブレンド」とあります。どうりで美味しいわけです。これ高いワインだったんですね。
大魔女様も「うん、高いワインの味がする。おいしいわ。」と最大級の評価。何気に抜いちゃいけないワインだったんですね。いやあ、堪能いたしました。御馳走様でした。
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